【3月のライオン】15巻 ネタバレ |戦う3人の男たちの物語

12月26日発売の、待ちに待った3月のライオン15巻のネタバレと感想です。

154話、155話は学園祭の続きで、ひなちゃんと零のキャンプファイヤーの出来事です。

すれ違っていた2人の想いがようやく実を結びます。

156話以降は、野火止あづさ、田中太一郎、桐山零の3人の棋士に焦点をあてた物語です。

将棋を続ける3人の背負っているものや想いが深くて、思わずハッとさせられます。

それでは、早速いってみましょう♪

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目次

15巻のネタバレ ※ネタバレを含みますのでご注意ください。

14巻のネタバレを読みたい方はこちらをクリック。

ネタバレ 星の降る夜に

文化祭(橋高祭)に駆けつけた零は、ひなから白玉とあべ川餅のもてなしを受けます。

そして、足をくじいてしまったひなに手を貸しながら、2人はキャンプファイヤーを見に行き、そこに居合わせた零のクラスメイトと鉢合わせします。

かわいい彼女を連れている零を「裏切り者!」とやっかみながら立ち去るクラスメイト。

アワアワしながら「違うんです」と彼女であることを否定するひなたに、零は

違わないよ。というか違わなくなりたい。

ひなちゃん。君が好きだよ

とひなたに告白します。

この告白を校庭のしげみに隠れ、こっそり見守る零とひなたのクラスメイトたちでしたが、零が以前、ひなたに結婚を申し込んだ事実を知り驚愕します。

ひなたに一度も好きだと言われたことがないと告げられた零は、心で思っているだけで口に出していなかったことに気付きます。

もう一度、はっきり「好き」と言おうとする零。

しかし、恋愛スキルのあまりの低さにあきれるクラスメイトや、聞き耳を立てている他の生徒たちの気配を感じ、2人は少し離れた場所に移動します。

金木犀の香りが満ちた中、遠くに燃える炎を見ながら2人はいろんな話を一杯します。

ひなたはそっと、”この時間と空気を一緒に全部セロファンで包んでとっておきたい”と思うのでした。

ネタバレ あづさ1号 その1

考え事を始めると止まらなくなる、六段B級2組の棋士「野火止あづさ(のびどめあづさ)」は、今日も対局に向かう電車の中でとりとめもない考えにふけっていました。

目的地の千駄ヶ谷のホームに降りると、前方に師匠である田中太一郎七段の姿がありました。

あづさはこの師匠が苦手でした。

なぜなら、そそっかしく情けないいつもボンヤリしている姿にあこがれや輝くものを感じないから。

しかし、なぜかそんな師匠に人がたくさん寄ってくるのが不思議でした。

今日のあづさの対戦相手の桐山零もその一人で、弟子の対戦相手に笑顔を見せてリラックスさせている姿にイライラします。

あづさは、桐山と二階堂が現れるまでは、マスコミに「高校生棋士誕生」ともてはやされていました。

しかし、年下である二階堂に負けた日、壁に頭を打ちつけて吐くほどショックを受けます。

自分に群がっていたマスコミは桐山と二階堂が現れたとたんに「新しいヒーロー誕生」と去っていきました。

その後、あづさは先人の書物を読みあさり、現実を真っ向から受け止めて立ち直ります。

そして、あづさの最終目標である、獅子王戦のトーナメントに勝ち、真の天才と認める宗谷冬司(そうやとうじ)と対戦することに全てを賭けます。

鬼だらけの場所で生き残っていくには、あとどれだけ勉強しなきゃならないのか・・・

しかし、自分の光は多分この先にしかないんだと強く思います。

ネタバレ あづさ1号 その2

安定した秀才、慢心しないウサギ」あづさは桐山零をそう評しました。

千駄ヶ谷の対局場では、野火止あづさと桐山零の闘いが始まっていました。

あづさは、弱点や得意戦法は特に無く、相手の戦法に黙ってついてくるタイプと読み、自分の研究成果が発揮できる(角換わり(かくがわり))を次々とぶつけます。

しかし、それらの攻撃に対して、零は冷静にあづさの想定外の手を指してくるのです。

なに、それ。何日も費やした研究も全部ムダ。

ホンッと努力ってクソだよね!

今どき、努力や頑張りは流行らないと絶望感に打ちひしがれ、目に涙を浮かべながら

だけど俺は、棋士なんだよ!!

あづさは自分の棋力を信じて飛車を打ち出します。

情熱を失うと人は成果が欲しくなり、お得な近道を探し始める。

しかし、そんな道はみんなが通りたがり、ぎゅうぎゅうでみんなが持っているモノしか落ちておらず、勝負がなかなかつかない。

自分は野蛮に道無き道につっこんで、ワケのわからないモノをぶつけてやりたい!

熱中しすぎてシャツもズボンも脱いでいたあづさは、田中太一郎七段から「カゼ引くからそろそろ着たほうがいい」と声をかけられます。

師匠に集中力を削がれたことに腹をたてながら、あづさは「5三桂成」の手をたたみかけます。

ネタバレ あづさ1号 その3

あづさの攻撃を受けた零は、真っ暗な部屋に一人でいるイメージが浮かびます。

そこは、自分の判断だけを頼りに決めて進む時、必ず辿りつく場所でした。

強い対戦相手に当たる機会が増え、他の棋士が自分に対する研究を深め、そして何より自分の弱さゆえに、この部屋に辿りつく期間を早めていると感じる零。

そして、零は静かに「5六歩」の一手を指します。

その途端、あづさは水底に引きずり込まれ、息が出来ない感覚に襲われます。

慌てて水底から這い上がろうと次々と一手を繰り出すあづさに対して、零はトドメを指して引導を渡します。

戦いが終わり感想戦の間中、あづさはずっと畳を掻き毟り、自分自身に激しく腹を立てていました。

しかし、そのエネルギッシュな姿に負けた匂いは皆無でした。

ヤケにならないか心配するスミスさんに、師匠の田中七段は、

それは大丈夫。彼はきっと走って帰って勉強するよ”ときっぱりと言いきります。

一方、零は対局に集中しすぎたため、体が消えていくような感覚になっていました。

そんな時、零のスマホにひなたからの晩ごはんのお誘いラインが届きます。

ネタバレ 道 桐山零 VS 田中七段

笑顔のひなたに出迎えられ、暖かいコーンシチューの晩ごはんのもてなしを受けて、零はようやく深く息をすることを思い出します。

そして、翌朝、田中七段との対戦に向かいながら「集中、集中」と呪文のように繰り返す零の姿がありました。

そうしないと、心がおだやかに溶けて散っていきそうな不安を覚えたからです。

川本家の暖かさを知らなかった頃、心が氷まみれだったときのほうが集中の底に降りていく苦痛や抵抗が小さかったと感じる零。

しかし、この贅沢な苦しさを何があっても手放すなんて考えたくありませんでした。

獅子王戦4組決勝の対局相手の田中太一郎七段は、若手中堅をちぎって勝ち進んだ50歳過ぎの棋士です。

ここ1~2年で受けつぶして勝つ棋風から、隙を見つけて攻撃に転じるタイプに変わってきていることに気付きます。

隙を見た瞬間にいきなり腹に一発、というイメージの棋譜を見て、

”めちゃめちゃカッコいいんですけど!?”と興奮する零。

自分の作った王道を自分で壊して作りかえる人、自分が今日戦うのはそういう人なのだと改めて意識します。

将棋会館の会長室では、神宮寺会長が困った顔をして、涙をこぼしている滑川七段を見ていました。

そこに訪れた最年長の柳原棋士は、驚いて滑川七段が泣いている理由を聞きます。

どうやら、滑川七段の棋士への愛が強すぎるあまりガン見しすぎて、対局者たちから「非常に集中しづらい」とクレームを受けてしまったようです。

しかし、今日の対戦が「田中七段 VS 桐山六段」と知り、それは確かに気になると納得する会長。

会長は田中七段を「受けて受けて受け潰す、千駄ヶ谷の巨大重機」と評します。

早速、田中七段は「3三桂」という、零が思ってもみなかった攻撃を繰り出してきました。

やる気まんまんで刀で攻撃した零に対して、家の柱で振り下ろしてきた田中七段。

焦りを隠せない零に、「4五桂、5七桂」と次々と攻撃をしかけていきます。

零が悩んでいる間、田中七段は窓の外を見ながら子供たちと川で遊んでいるシーンを思い浮かべます。

その様子を気持ち良さそうに見えた零は、相手の仕草が気になるのは集中しきれていない証拠だとくやしがります。

そして、苦労して育てた病気がちな息子さん2人の手が離れ、体力づくりから取り組み始めた田中七段と自分を比べ、自分のことでいっぱいいっぱいな自分に気付くのです。

そんな相手に不甲斐ない将棋を指す自分を失礼にも程があると感じ、いつもの真っ黒な部屋にぼんやりと浮かんでいるのでした。

ネタバレ 道 そのおにぎりは手放すな

混乱し始めた零の鼻先を、あのやさしいシチューの香りがかすめました。

そこからはパニック状態で、まっくらな迷路を走り回り、真夜中に会館を出る頃には田中七段も零もボロボロになっていました。

結果、零は対局に勝ちましたが、こんなに怖い勝ち方は初めての経験でした。

何がこんなに恐ろしいのか考えて歩いているうちに、以前にも一人暮らしを始めた頃や、カゼをひいた時、ひなたたちに助けてもらったときと同じ恐怖を感じたことを思い出します。

両親の葬式の時、「君は将棋が好きか?」と養父に聞かれ「はい」と答えた幼い時の零。

それは、生きることも死ぬことも難しく、もうこれしかないと必死で掴んだ末の将棋でした。

居場所が欲しくて「将棋が好き」とついた嘘が、まっくろな闇となって静かに零を追ってくるのを感じるのでした。

翌朝、高校の屋上で零は林田先生に、夕べあんなに悩んでいたのに起きて気がついていたらおにぎりをむしゃむしゃ食べていたことを話します。

そして、ひなたと2人でこのおにぎりを作ったことを話すと、ふと黙り込みました。

相談事があるのを察した林田先生は、零が話す前から伝わるか分からないとあきらめていることを指摘します。

そして、零から「真っ暗な部屋」のことを聞き出した林田先生は、

アウトプットばかりでインプットが追いつかずバランスが取り戻せないって感じか?”と切り出します。

真っ暗な部屋のことを伝えただけで、そこまで分析した林田先生に”先生みたい”と驚きます。

図太くなれたのはとても嬉しいんです。でも、必死にもなれなくなるのだとしたら?

これ(おにぎり)を食べてしまったら、もう、食べられれば何でも必死でかき集めてた頃には戻れなくて・・・

林田先生は、零がずっと探し続けてきたのは、自分が生きててもいいと思える場所、ただそれだけだったことを知っていました。

なぜなら、一度も名人や獅子王になりたいと口にしたことが無かったからです。

俺の言ったことなんざ、他は全部忘れていい。だがこれだけは言っとく

そのおにぎりだけは、何があってもお前が手放しちゃいけないもんだ!!

学校を去っていく零の背中を見ながら、獅子王戦4組トーナメント優勝おめでとうと言いそびれたことを悔しがります。

ネタバレ 道 失くしたくないもの

順位戦B級2組第6局で、零は負けて黒星となり今期の昇級はかなり苦しくなります。

墨を飲んだような気持ちでいる時、田中七段に呼び止められました。

田中七段は零をおでん屋に誘い、先日の獅子王戦の感想戦の続きを行なった後、零のお父さんの思い出を語り始めました。

”皆、研究熱心な桐山さんの将棋が好きだった。特に幸田さんは桐山さんのことを尊敬してた。だから幸田さんが君を内弟子にしたと聞いたとき、ああ、と思った。”

僕の下の息子が君と同い年なんだ。だから、何というか君はここまで本当によくがんばったんだな

そういうと、田中七段は零の背中に触れました。

その手の暖かさに、父の手を思い出した零は懐かしさに一杯になりました。

帰り道、零の携帯電話が鳴りました。

呼び出された先はもんじゃ焼き屋で、川本家3姉妹と林田先生が待っていました。

林田先生がいることに驚く零。

どうやら林田先生が、あかりさんにもんじゃ食べた事無いから連れていってほしいとお願いした様子です。

れいちゃんおなかへってるでしょ?何食べる?”

そう言いながらひなたの手が零の背中に触れたとき、父と同じ手を感じます。

失くしたもの、手に入れたもの、これから失くすもの、失くしたくないもの、その全部を乗せて大きな河はただ流れていくのだ。

3月のライオン 15巻の感想

前半のハイライトは、なんと言っても零がひなたに「好きだよ」と告白したシーンではないでしょうか。

「まだ、告白してなかったんかい???」と同級生に猛ツッコミされているのがツボでした。(´∇`)

”心の中で思っていたから伝わっている気になっていたけど口に出していなかった”というところがが零らしいです。

ともあれ、ひなちゃんの不安が払拭できて本当によかった。これで晴れてカップルになれて一安心です。 (≧∇≦)                      

後半は、3人の男たち(野火止あづさ、その師匠の田中七段、桐山零)の真剣勝負が面白くて目が離せませんでした。

特に際立ったのが、野火止あづさというキャラです。

穏やかで人望のある師匠の田中七段を軽く見下しており、一見すると「嫌な奴」に見えますが、将棋への情熱が人一倍強く努力家な姿に胸が熱くなりました。

また、あづさ目線から見た零は「安定した秀才、慢心しないウサギ」と的確に分析しているところがすごいですね。(⌒▽⌒) 

54歳を過ぎて自分の棋風を変えて、受ける将棋から攻撃する将棋へ変えた田中七段は、零が言ったように本当にカッコイイですね。

今まで全く意識しなかった人物でしたが、ここにきて、俄然、魅力を放ってきていると思います。

さて、そんな強烈な2人の棋士と対戦した零ですが、勝利とは裏腹に「真っ暗な部屋」という不安を抱えてしまいましたね。

自分の居場所を作るため「将棋が好き」と嘘をついた自分に怯えている姿に、重苦しさを感じます。

でも、今回は林田先生のナイスフォローによって、零は失ったものや失いたくないものをひっくるめて受け入れることができそうに見えました。

ひなちゃんにもしっかり告白し、零がどんどん成長していく姿を見ると、クライマックスも近いのかな?なんてちょっと心配になりました。(笑)

なお、次巻(16巻)の発売予定日は、1年に1冊ペースの発行状況から推測するに、2020年12月末頃であろうと推察します。

先が待ち遠しいです。

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