【3月のライオン 3/18映画公開まであと27日】
「ああ…でも そうね あなたは違ったっけね
自分で親を選んだんだものね 他人の家の父親をね」
(幸田香子 2巻より) https://t.co/ACqRyNtMm3 #3月のライオン pic.twitter.com/U0Oy3wk5kG— 白泉社e-net! (@hakusensha_enet) 2017年2月19日
3月のライオンの主人公である桐山零には、希少の激しい強烈キャラである義姉の香子(きょうこ)がいます。
この2人の間に流れる感情はとても複雑です。2人が一緒に登場するシーンは常に強烈で、単なる姉弟を超えているように見えます。
このことからネットでも「零は香子のことをどう思っているの?」「義姉の香子のことが好きなの?」などの多くの反響がありました。
この記事では、そんな零と香子の関係性を登場シーンで検証した内容をご紹介します。
考察の前に、強烈キャラ「幸田香子」の人物像から見ていきましょう。
出典:3月のライオン コミック2巻
目次
3月のライオン 激情型キャラ 幸田香子の基本情報
3月のライオンに登場する女性キャラの中で、気性の激しい激情型キャラNo.1なのが幸田香子です。
香子が零へ浴びせるひどい言葉の数々は胸がつまるほどですが、時々、捨てられた子供のような表情や弱さを見せる謎めいたキャラクターなのです。
あかりさんと結婚したあと香子さんと付き合って人生メチャクチャにされたい #3月のライオン pic.twitter.com/dHA6BtYKjh
— シベリア (@shiberia_hm) 2016年9月29日
父親は誰?
主人公・桐山零の師匠の「幸田柾近」が実の父親です。プロ棋士八段の腕前で、零の実父の友人でもあり、家族を亡くした零を内弟子として引き取りました。
香子の性格は?
香子は幼い頃から嵐のように激しい気性の持ち主で、零に将棋に負け悔しくて彼の頬を殴るほどでした。
父親の柾近はそんな強すぎる彼女を憂い、特に厳しく接していました。
棋風も気性も、そして子供の頃から目立つ美貌も、すべて激しくカリスマ性をもった女の子。
学校ではクラスの中心になるようなタイプですが、零へ常にコンプレックスを抱えています。
年齢や職業は?
桐山零の4つ上なので、10代後半~20代前半というところでしょうか。
香子の職業は、4巻を見ると派遣社員となって働いています。
元々は、将棋の奨励会員だったのですが、父親から「零に勝てないのだったらこれ以上は無理だ」といわれ、奨励会を退会します。
このことが香子の心を深く傷つけ、奨励会退会後は街に出て遊びまわるようになります。
兄弟はいるの?
桐山零と同い年の弟、「歩(あゆむ)」がいます。姉と弟が一緒にいるところは、子供時代しか描かれていません。
歩もまた、零に抜かれたことが原因で、将棋をやめた一人です。大人になってからはほとんど会っていなように思われます。
恋人は?
香子が一方的に恋愛感情を持っている相手が「後藤正宗棋士九段」です。後藤九段は激しい気性の強面棋士ですが将棋への姿勢はとても真剣で、長期に入院している妻を献身的に見守る愛妻家でもあります。
香子への態度は、冷たく突き放すようでいて優しく接する時もあり安定していません。そんな性格が香子に似ており彼女が魅かれる点なのかもしれません。
2人の関係性を登場シーンで考察
零と香子、2人の登場シーンから2人の関係性を考察してみました。
では、早速行ってみましょう。
衝撃的な回想シーン。2人は姉弟以上の間柄?
香子が始めて登場するのは、零の回想シーンです。
ひなたが、憧れの幼馴染である高橋君の野球の試合を観戦しながらときめいている姿を見て、「まっとうな恋っぽいよ」とつぶやいた時、突然、布団の上で零に覆いかぶさる香子が頭に浮かびます。
いきなり、このシーンが出たときはドキっとしました!ひなたの甘酸っぱい恋とはかけ離れすぎていて・・
これは誰?零の恋人か?年上っぽい!すごい奥手に見えたのに・・・など頭をあらゆる妄想でグルグルです。
この女性が誰なのかは幼少期の回想シーンで判明します。引き取られた先の幸田家の長女、香子でした。
次のシーンは、零を殴ったことで父親に仕置きとして外に出された時の香子です。零はそんな彼女をカーテンのスキマから恐る恐る眺めます。
「全ての面において激しかった。棋風も気性もその美しさも」
この零のセリフから、おびえながらも、その気性の荒さや美しさにメチャクチャ魅入られているように見えます。
幼少期の香子は零にとって、怖さと憧れと戸惑いが混ざった複雑な存在で、「初恋」にも似た感情を持っていたのではないでしょうか?
次に、2人が大人になってからのシーンを見ていきます。
突然、香子が零の部屋に尋ねてきますが、零は部屋に入れることを躊躇しています。警戒する様子がアリアリなのは「間違いがあったらいけない」という警戒心が働いているように見えます。
結局、家に入れるわけですが、こんなシーンを見せられたらもう、姉弟の禁断の関係が始まるのか!!と疑いたくなります。(実際には何事も起きませんが)
後藤の事を「好き」と伝えるシーンなんかは、なんだか零を挑発して焼きもちやかせようとしているような感じです。やはり、姉弟を超えた恋愛感情が含まれるように見えます。
零がこれから対戦する相手、安井六段の離婚が決まり、彼の娘さんが「クリスマスまではパパと一緒にいたい」といった事に対する香子の言葉。
同情心など一切なく、単に零を動揺させようとするだけの言葉に香子の闇を感じます。
「たまらなく嫌だ。こんな言葉でも聴いていたいと思う自分が」と思う零の気持ちが切ないです。
香子が桐山零へ向ける感情は憎しみと愛が入り混じったもの。
次のシーンは、香子は零に対して、棋士として父に認めら同じ世界で生きていることへの強烈な嫉妬と憧れが分かる、象徴的なシーンです。
将棋の世界に挫折したことで、香子は癒えない傷を追ってしまいました。
このシーンを見て、愛する父と零の世界に入れないみじめでさびしい気持ちが伝わってきて、正直、嫌いだった香子が憎めなくなってきました。(零と同じ落とし穴に!?)
その後、零の家に泊まりに行っているという嘘が父親にばれ、零が父親に余計なことを言ったと攻めにきます。
言いたい放題ですが、なんだかんだ零には心を許して甘えています。
このとき偶然にも川本家3姉妹と鉢合わせします。彼女らと別れた後、零の家に上がりこんだ香子は、彼女との関係が気になりあれこれ詮索します。
ポンポンとひどい事を言うクセに、零を他人に獲られたくない心理が働いているように思いますね。
妻子もちの恋人(香子の片思いですが)を親に紹介できない辛さを零に愚痴ります。家族以上に零に心を許していないと、こんなこと言えませんね。
2人の登場シーンを振り返ると、零は香子のことを単純に「好き」というよりは、「気持ちがざわついて放っておけない存在」なのだと思います。
加えて、女性として惹かれている部分があるのは否定できないので、やはり単なる姉と弟の関係は超えている、というのが自分の見解です。
香子が変るきっかけとなる後藤棋士の存在
コミック5巻目では、後藤棋士の存在が大きく前面に出てきます。
長い入院生活を送る妻、美砂子を見舞う後藤棋士。何の病気か説明が無いので分かりませんが、意識不明の難病を患っているようです。
後藤棋士の病院からの帰りを、マンションの前で待ち伏せする香子。
後藤棋士は追い返そうとしますが、なんとしてでもマンションに泊まろうとします。
結局、部屋にもぐりこんだ香子ですが、悪さをしないように手をベッドの柵に縛られてそのまま寝ることに。
後藤は寝返りを打ったと思ったら、すぐに香子を抱き枕のよう抱えて寝入ってしまいます。
「目の下の深い影・・・多分もうずっと良く眠れてなかったのだろう。おこれないじゃない、そんな顔見せられたら・・・」
照れる香子の様子から2人は不倫といった深い仲ではないと推察しますね。
普段、強面の男性が弱みを見せる姿は、母性本能をくすぐられて女性にはたまらないですね。香子でなくても落ちてしまいそうです。
後藤棋士は香子をどう思っているのか?
後藤棋士は香子のことを、先輩棋士の娘さんであり突き放せず、困った存在といったところではないでしょうか?
しかし、だんだんと香子に魅かれていく自分にも気づいて「どうにかなってしまうかもしれない」という危うさも感じており、邪険にしたり優しくしたりを繰り返しているように見えます。
零と同じく、強面の後藤棋士をも振り回す香子は天性の小悪魔ですね!
後藤棋士と香子の行く末は?
この流れで2人は進展していくのか?と思いきや、6巻~12巻まで香子は全く登場しません!
確かに、零はひなたのいじめや3姉妹の父親の件など大事件が次々に勃発して大忙し。香子の入る余地はありませんね。
再登場するのは13巻の最後です。
妻の病院にいる後藤棋士を携帯で呼び出した香子は、ハンカチやタオル、除菌シートなど必需品を渡します。
ご飯を誘った香子でしたが、「今は離れられない」と断られます。どうやら奥さんの病状はかなり悪化している様子です。
「そっ、わかった。じゃ、私行くね。」少しは食べて欲しいとサンドイッチを渡して、後藤は病院に戻っていきました。
「多分、もうすぐ私、彼を失う」「あの人が亡くなったら彼はもう私には会わない」と香子思います。
あくまでも想像ですが、最愛の妻が亡くなる恐怖や辛さの隙間に入り込んだのが自分で、それが無くなれば成立しない関係性だと気づいたのではないでしょうか?
そんなことを思い、一人歩く香子は、零の住むマンションを見つめます。「あの人たちのところかな」
自分が落ち着ける場所(川本家)を見つけた零。おいしいものや笑顔とか一緒にいられる事がすごく大事だと、好きな人を見つめてやっと解った香子。
一番辛かったときに、零に甘えてもっと傷だらけにした自分は、もう側にはいられないと思い知ります。
「あなたの幸せもあの人の事も、ここからでもせめて、ありったけの願いを込めて・・」
3月のライオンの登場人物の中で、実は香子が一番悲しく、さびしい人物だったのではないでしょうか?
こんなつぶやきがありました。全く同感です!
“こんな思いじゃ どこにも居場所なんて無い” どうか、彼女にも灯りを、、、 #3月のライオン #13巻発売 #香子 #月光 #鬼束ちひろ #楽描き @CHICAUMINO pic.twitter.com/flrUC5z7VA
— hitomi (@xhito1012x) 2017年9月30日
零にしても川本家3姉妹にしても、相談できるたくさんの愛ある人たちに囲まれて決して孤独ではありません。
比べて香子は、自分のコンプレックスを抱えながら一人で自分の道を探していかなければなりません。
後藤との出会いと別れを通して大きく成長した香子。ぜひ、幸せを掴んで素敵な女性になった姿を見てみたいですね!
3月のライオン 零は香子のことが好きなの? 2人の関係性を登場シーンで考察のまとめ
この記事では、登場シーンを元にして考察した零と香子の関係性をご紹介しました。
2人は、性的な結びつきは無いにしても、互いに単なる姉と弟を超えた憎しみと愛が入り混じる関係性であることは間違いないと思います。
しかし、後藤棋士の登場によって、2人の関係性にも変化の兆しが見え始め、最終的にどうなるのかが気になるところです。
何となくですが、次回、香子が登場するのは3月のライオンの終盤なのかな~とは思います。
毎回、妄想が多くて恐縮ですが、一つの見方として楽しんでもらえたらうれしいです。
ここまで読んでもらいありがとうございました。
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